FIRE生活:リアルな経験によるメリットとデメリット~会社を辞めれば幸せになれるのか?~

FIRE生活:リアルな経験によるメリットとデメリット~会社を辞めれば幸せになれるのか?~

本日も閲覧ありがとうございます。

当ブログの閲覧者の多くは、

・FIRE生活のリアルな実態は?
・FIRE生活はメリットだけなのか?リスクはないのか?
・働かなければ楽だとは思うが、それが幸せな人生なのか?

という疑問を持っているのでは無いでしょうか。

FIREムーブメントが始まって数年が経過しますが、まだまだFIRE達成者は少数派
リアル生活では「お金の話をするのはタブーで下品」という風潮もあり、親しい間柄でもFIRE宣言する人は少ないですよね。
私もリアルな知人・友人には資産状況は隠しています。また、相手から申告されることも滅多にありません。

「世の中のFIRE生活に関する疑問に答えていく」のが当ブログの役割だと考えています。
FIREに関することは、リアルFIRE生活者である私が1番よく知っていると思うからです。

ネット上ではFIREに関する情報があふれていますが、単なる想像だけの一般論ばかりで、かなり誤解も多いという印象を持っています。

今回の記事では、46歳より早期退職によるサイドFIREを実践中の私が、リアルな経験に基づくFIRE生活のメリット、注意点(デメリット)を紹介していきたいと思います。

FIREにも様々な形があり、「自営業、個人事業主からFIRE」という方がいるのも認識しています。
当ブログでは私の経験上から「会社を早期退職してFIREする」ことに焦点をあてていますので、ご了承いただければと思います。
会社員を経験されていない方にも参考になるように心がけて執筆しています。

DALL-E 3で作成。FIRE生活を山頂での達成感で表現しているらしいです。これでは山火事です。
DALL-E 3で作成。FIRE生活を山頂での達成感で表現しているらしいです。これでは山火事です。
目次

そもそもFIREとは何か(注目される背景)

そもそもFIREとは何か

FIRE(ファイア、ファイアー)とは「Financial Independence, Retire Early」の略語です。
日本語では「経済的自立と早期リタイア(早期退職)」と訳されます。

会社などでの労働所得が無くても経済的に自立しているという状態を達成し、定年前の30~50代(場合によっては20代)で早期退職して自由に生活するというライフスタイルです。

70歳定年や定年廃止も増えているので、将来的には60代での退職もFIREと呼ばれるかもしれませんね。

従来の早期退職(アーリーリタイア)、セミリタイアとの違い

明確な定義があるわけではありませんが、従来の概念として存在する「早期退職(アーリーリタイア)」「セミリタイア」との本質的な違いは、「経済的な自立」が先に立つかどうか、という点だと私は考えています。

「早期退職(アーリーリタイア)」「セミリタイア」は「退職すること」に主目的が置かれています。
これに対して、「FIRE」は「働いても良いが、働かなくても良い」という状態です。

基本的にはFIREは資産運用により、配当収入などで生活の目途が立っている「経済的な自立」を前提としています。

「経済的自立」を前提として、「自宅で自由に過ごしても良いし、再就職して会社で働いても良い」という、自分の人生を自由にコントロールできる状態こそが、FIREの本質的な考え方だと思っています。(私の意見です)

私も自由で幸せな人生を手に入れるためにFIREしました!!

FIREが注目される理由

FIREが注目され、ムーブメントが発生している理由として次のような理由が考えられます。

【良い面】
・多様性の時代となり、様々な価値観が認められきた
 (ライフスタイルの変化)
・オンライン化などにより、自由に生活できる環境が整備されてきた
・株高により短期間で資産を増やした会社員が増えた

【悪い面】
・社会への閉そく感(不自由な感じ)が広がっている
・ブラック企業などでQOLの低い会社員が増えている
・老後も含めた将来設計が自己責任となりつつある
 (年金2000万円問題)

【どちらとも言えない面】
・年功序列、終身雇用が前提となる働き方の変化
・定年廃止、引上げの広がり(退職のタイミングが自己判断に)

このような状況の中で、SNSなどで「FIRE宣言」をする人が続出し、会社に属さず自由に生活するライフスタイルが発信されます。
すると、「仕事が嫌なので辞めて、自分も自由になりたい」という憧れのような気持ちでFIREを目指す人が増えたという背景があります。

多様性が認められてきたのは嬉しいですが、社会に閉そく感があるのは心配ですよね…。

DALL-E 3で作成。FIRE生活のコンセプトを明るく楽しいデザインしてくれました。
DALL-E 3で作成。FIRE生活のコンセプトを明るく楽しいデザインしてくれました。

FIREのメリット

前置きが長くなりましたが、FIREのメリット、デメリットについて説明していきます。

経済的自立:働く、働かないを選択することができる

なんといっても「経済的自立」がFIREの1番のメリットです。
働いている人で、自分の好きなことを仕事にして、好きなことで生活費を稼ぎ、自分の好きなことに時間とお金を使っていく…という理想的な毎日を過ごしている人は少数派です。
むしろ毎日の生活が嫌になっている人の方も多いのではないでしょうか。

「生活の為に、どんな嫌な仕事でも我慢」
「給料の為だけに、命を削って仕事を続ける」
「生きていく為に、ブラック企業でも辞められない」
という状態は、やっぱりキツイです。

働くにしても、働かないにしても、自分の意思で生活スタイルを決めることができるというのがFIREの本質的なメリットです。

自由な時間:趣味や家族のために時間が使える

フルタイムで働いていると、「平日の自由時間」など全くないという人も多いと思います。

私も社畜時代は出勤時間も含めて1日12時間くらいは仕事の時間で、それ以上の日も多かったです。
残りの時間で、睡眠や食事など最低限の生活をしていました。

もし、もう少しだけ自由な時間があれば、40代で早期退職しなかったかもしれません…。

人生は絶対に1度しかありませんし、「自分の時間」というのは「自分の人生」そのものです。

「自由な時間が増える」ことは「自分の人生が増えるのと一緒」とまで書くと、少し言い過ぎでしょうか?
でも、それくらい価値があることだと思います。

自分の趣味だったり、家族だったり、大切なものに使える時間が増えるというのは、人生にとってかけがえのない大切なことです。

自由な時間のイメージ画像
自由な時間のイメージ画像

安らかな生活:仕事上のストレスが無くなる

会社に所属することはメリットも多いですが、デメリットも多いです。

とにかく会社を辞めたいって人も多いよね

会社員には人間関係も含めてストレスが多く、多くの社員が上司を選ぶこともできません。
嫌な仕事でも断れず、時には自分の信条(ポリシー)に反するようなことを強いられることもあります。

そういった「しがらみ」から抜け出て、ストレスのない自由な生活を過ごすことができるというのは、FIRE生活の大きなメリットとなります。

「会社員から逃げ出したい」という理由でFIREを目指す人も多いです。

この場合については、
「部署異動、配置転換などを希望することで解決しないか」
「病休、休職などの選択肢も考えられるか」
「会社内に相談できる人(味方)を1人でも作れないか」
「転職することで解決できる状態か」
などの選択肢も考慮しておく方が良いです。

FIREだけを目標にして10年、20年と嫌な時間を耐えて過ごすというのも厳しいものがあります。
また、資産形成の期間(=節約期間)となるかもしれませんが、その間も何かしらの楽しみは作っておかないと、メンタルが維持できません。

将来的にFIRE生活が成功するとしても、それまでの10年、20年も人生の大切な期間です。

もちろん、FIREできる状態になれば、または資産が増えてくれば、それだけで余裕が出来て仕事上のストレス(の感じ方)が大幅に減る場合が多いというのも事実です。

何度も書きますが、経済的自立を達成すれば、退職も再就職も自由です。
悠々自適に暮らすのも、いったん休憩して再就職するのも、自分の人生を選べることがFIREの強みなのです。

自己研鑽:自分を高めることに時間を使える

前述のように「自由な時間」が増えますので、その時間を「自分への投資」に使うことも可能です。

投資やライフスタイルの勉強をして将来に備えても良いですし、読書で教養を深めること、資格取得することも可能です。

私が社畜時代に嫌だったことの一つに、「頑張って働いてもスキルアップできない」というのがありました。
「仕事を覚える」とか言っても、「独自の社内ルール」「独自システムの挙動」「将来的に無くなる業務」などを覚えるのは、「9割以上が無駄」と思ってました。

今は、自分の興味があることを勉強できているので、毎日がすごく楽しいです!!

新しいことにチャレンジできる

副業解禁の企業が増えてはいますが、会社員としての「立場」があると制限も多いと思います。

自由な立場になれば、いつでも好きなことにチャレンジすることができます。
YouTuberとなることも可能ですし、自分のペースで非営利団体を立ち上げることも可能です。

もちろん、全てが自己責任となります。

生活する場所を好きに選べる

リモートワークの形態も増えてきましたが、少なくとも週に何日かは「出社」が前提の職場が大半ではないでしょうか。

FIREすれば出勤の必要はありませんので、満員電車に乗る必要も、職場の近くに住む必要もありません。

「自宅」「家族」の問題があるにしても、地方に引っ越すことも可能ですし、その気になれば海外移住だって可能です。
(地方移住や海外移住によって生活費を大幅に減らせる可能性もあります)

都会でも田舎でも好きなところに住めるイメージ画像
都会でも田舎でも好きなところに住めるイメージ画像

マネーリテラシーの向上、投資などお金に関する知識が身につく

FIREは「経済的自立」を前提としています。
少なくとも「老後も含めて生活費の心配は無い」と自己判断できるくらいのマネーリテラシーが必要です。

FIRE生活者は、「〇〇歳までに〇〇円あればFIREできる」というシミュレーションを何十回も重ねた上で退職している人が大半です。
(中には突発的にFIREする人もいます)

ライフプランを何度も上書きしていく中で、マネーリテラシーが自然と身に付いてくるというのがFIRE生活のメリットだと感じています。

世間一般の認識として「定年まで働くこと」「定年までコツコツと貯金すること」を堅実な人生と評価することが多いです。

しかし、どれだけ長く働いたとしても、人生のどこかの場面で「貯金や退職金、年金をどのように取り崩すか」という資産運用が必要となってきます。

マネーリテラシーが無い人は、資産を取り崩して貯金が減っていく状況に恐怖を感じてしまいます。その結果、仮に老後資金が1億円あっても生活費が足りないという状況になります。(実際になっている人がいます)

堅実に貯金をするだけでは幸せな老後を過ごすことは出来ないのです。

老後の楽しみの先取り(きっと長生きも出来るはず)

後述する「FIREのデメリット」の大半については、誰しも長生きすればFIREしなくても定年退職後に直面する課題です。

定職から離れた時に「経済的」「社会的」「心理的」に、自分がどのような状況となるのかを想定しておくことが重要です。
せっかく定年まで頑張って仕事をして、その後は「抜け殻」のように自宅で老後を過ごすとか少し残念な気がします。

FIRE生活者は言葉どおり「アーリーリタイア」していますから、60歳や70歳になって老後の楽しみ方に困ることなど考えられません。

そして、これは単なる私の持論となってしまいますが、「FIRE生活でストレス少ない生活をした方が、将来的に楽しく長生きできる」と考えています。(あくまで私の持論です。ストレスと健康長寿については様々な意見があります。)

DALL-E 3で作成。FIREのメリット・デメリットを天秤で表現してくれました。
DALL-E 3で作成。FIREのメリット・デメリットを天秤で表現してくれました。

FIREの注意点(デメリット)

何事にもメリットがあれば、デメリットがあります。
私には「FIRE生活は控えめに言って最高」だと感じますが、「FIRE失敗」「FIRE卒業」という判断をされる方もいます。

私がリアルFIRE生活を経験した上での、「経済的」「社会的」「心理的」なデメリットについて紹介したいと思います。

経済的なデメリット(金銭面での注意点)

「4%ルール」だけでは生活が維持できない場合もある

そもそもFIREにおける4%ルールとは「毎年の支出額を資産の4%以内に収める」というものです。

アメリカ株式(S&P500)の年平均成長率が7%です。
※オルカンへの積立投資などでも20~30年の長期間投資で平均7%程度の運用実績です。
運用益7%であれば、インフレ率3%を考慮しても4%までは支出できるという考え方となります。

注意点としては、「平均」の成長率が7%であって、確実に毎年7%ずつ資産が増えていくわけではありません。

「S&P500」は過去30年間では8倍となっていますが、1年間単位では下落している年もあります。
アメリカ株式が2年連続で下げることは滅多にありませんが、今後、「3年連続では下げない」という保証があるわけではありません。また、暴落した場合については、元に戻るまでに数年かかる場合もあります。

景気には波があり、数年おきに暴落局面が必ずあります。
「S&P500」についても、ITバブル崩壊時にはマイナス46%、リーマンショック時はマイナス53%と、ほぼ半値になっています。

資産1億円で富裕層だと思っていたら、ぐんぐん資産が減って5000万円とかになるのは想像しただけで恐怖ですよね。

株価の暴落局面で投資元本の取り崩しを行うと、無職であればリカバリーが難しくなります。
とたんにFIRE生活(配当生活)が破綻してしまう可能性もあります。

暴落局面でも「会社員」であれば定期収入で生活をができるため、じっくり景気の回復を待つことが可能です。
あるいは、「株のバーゲンセール」とばかりに、高配当株や成長銘柄を買い増すことだって可能です。

私も数年に1度の暴落局面を想定して資産形成をしています。
現在の相場から日経平均、ダウ平均が半値となっても、一時的に節約したり副収入を増やしたりする必要はあるかもしれませんが、FIRE生活は維持できるという試算をしています。
それでも、心理的なショックはかなり大きいだろうなと思っています。

この数年は株価が好調ですが、株価が下がる年も必ずありますので、その時の対応を準備しておくことが重要です。

想定以上にお金が必要な場合がある

人生は長いので、想定外のアクシデント(災害、事故、怪我など)が発生します。資産の取り崩しが必要なケースもあるでしょう。
そういった想定外の事態に備えられる「余剰資金(投資していない現金)」を持つことも必要です。

未来には様々な可能性があるため、支出計画は簡単ではありません。
しかし、ライフスタイルや家族の状況、自分の性格なども含めて考えておく必要があります。

前述した「株価の暴落局面」についても、余剰資金(投資していない現金)があれば対応が容易であり、選択肢を増やせることになります。
「下がった銘柄を買い増す」ことも「余剰資金で生活して相場が回復するまで待つ」ことも、どちらも可能です。
もちろん、心の余裕も生まれます。

FIRE達成しても、なかなか贅沢して遊んで暮らせるわけでは無いんだね。

受け取れる年金額が減る

会社員を辞めると厚生年金から国民年金に移行します。

私の場合は会社員時代の24年間は厚生年金を払っていましたが、46歳から60歳までの14年間は国民年金の予定です。

厚生年金は支払った額によって受給額が増減しますが、統計データによると45~60歳が年収のピークとなる会社が多いです。
この期間で厚生年金を納めないということは、「定年まで働き続けた場合と比較して年金受給額が大幅に減る」と想定しておく必要があります。

年金制度は破綻寸前なのでは?
「減額」や「支給年齢の引き上げ」も議論されているよね?
その分を投資に回した方が効率が良いのでは?

どれだけ年金財源が厳しいと言っても、国が運営している限りは「年金制度が破綻」することは有り得ません。

実際に年金が受給されると
・何歳まで生きても、一定の金額を死ぬまで受給できる
・皆と同じ基準で、同じタイミングで受給できる
・投資元本が減ることを気にしなくて良い
…といった心理的なメリットは大きいものです。

年金と配当金、可能であれば副収入も含めて、出来るだけ収入の窓口は増やしておく方が安心して生活できます。
もちろん、「年金制度って、正直コスパが悪いな…」という感想は私も持っています。 

社会の流れは70歳定年または定年廃止となりつつあり、そのうち年金の受給開始も70歳が基準となることが容易に想定されます。

FIREしなくても、ある程度の老後資金は用意しておかないと安心できない世の中となっています。

現在のところFIREは40代、50代でのアーリーリタイアを指すことが多いですが、将来的には60歳でもFIREとか呼ばれるかもしれません。

FIRE友達が増えるのは嬉しいけど、何だか世知辛いですね…。

社会的デメリット(無職になることの注意点)

会社員としての各種メリットが受けられなくなる

何十年もサラリーマンをしていると当然に感じていることも含めて、「会社員」であることには様々なメリットがあります。

「経済面」以外でも、「安心感」「経験」「人脈」といった面で会社員であることの恩恵があります。
また、周囲からの評価(信用)が異なってくる場合があります。

安心感の喪失

会社という組織に属しないとうのは、自由で気軽になる一方で不安感も大きいものです。

様々な権利面での恩恵も無くなります。
「年次有給休暇」(働かない日にも給料が発生する)については、法律で保障された会社員の特権です。
また、会社員には毎年「健康診断」があり、50人以上の職場には「産業医」の選任が義務付けられています。病気になったとしても、休職制度や時短勤務などの制度が設けられている職場が多いでしょう。人間ドックへの助成などがある職場も多いと思います。

これら以外にも、各種「福利厚生」があり、「給料」以外のメリットは数多くあるはずです。

こういった各種メリットが全てなくなり、組織に属していないことが安心感の喪失に繋がるということを、これからFIREを計画している人は細部まで検討しておくことをお勧めします。

経験面での機会喪失

会社員としての経験値の向上、スキルアップの機会が大幅に減る可能性が考えられます。

出張の機会、有識者と話をする機会、法人向けのアプリやサービスを使う機会など、会社員であるからこそできる経験、個人では出来ない経験というのがあり、会社員のメリットとして見逃すことは出来ません。

「人脈」についても、「会社」という看板があってこそ築ける人間関係も存在します。

また、社員向けのセミナーや勉強会に(反強制とかでも)無料で参加できたり、毎日の仕事そのものが自分のスキルアップとなるケースも多いのではないでしょうか。

エクセルなど、ちょっとしたツールの使い方にしても、周りの詳しそうな人に聞くだけで吸収できることは多いですよね。

個人では出来ない経験、人脈、スキルアップやツールの使い方なども含めて、自己成長の全てを自分一人でコントロールしなければならないということを、まずは認識しておいてください。

目的意識だけ持っておけば、学びのツールは沢山あるので何とかなります!!

キャリアの中断(再就職が難しくなる場合も)

ようやく多様な働き方が認められつつありますが、まだまだ「退職届を出すのは、再就職先が決まってからが鉄則」という考え方が主流です。

将来的には日本でも、数年のキャリア中断(サバティカル)があっても再就職に不利とはならない社会となるはずです。(なって欲しいです)

ただ、今のところは「在職中に次の就職先を見つけた方が有利」という考え方が主流です。
FIREによる無職期間が再就職の際に不利になる可能性も考慮しておいた方が良いです。

もしFIREする理由が「会社への不満」であれば、転職することで解決できる可能性もあります。その場合は、「在職中の転職活動」も選択肢として考えてみてください。
転職サイトに登録するだけでも、自分の市場価値を知れて、参考になる情報も多いです。

社会的な肩書、役職が無くなる

これは私の場合は全く何も思わなかったのですが、平社員→係長→課長→部長…と昇進して、部下が増えていくことを人生の喜びと感じている人も、世の中には存在します。(悪いことだとは思いません)

自分が50代となったときに、友人・知人は管理職に昇進していることが多いです。あるいは、大きなプロジェクトを立ち上げたり、最先端の技術開発に関わっているかもしれません。
この状態を想像して少しでも嫉妬するのであれば、FIREしたことを後悔する可能性があるということです。

こういった役職や肩書も含めたキャリア形成がFIREにより止まってしまうということを、これからFIREを計画している人は頭の中に入れておいてください。

私としては、会社員の時代に重要な役職に就いていたとしても、退職すれば単なる無職だと思っています。

社会的な保証が無くなる

会社という組織に所属しなくなることは、自分を保証してくる大きな存在が無くなるということです。
自分が思っている以上に、あるいは意外なところで社会的な信用が低下する可能性もあります。

具体的には、

  • クレジットカードの新規作成
  • 住宅ローン(不動産の購入)
  • 車購入時のローン
  • 賃貸物件の引っ越し

などに影響する可能性があります。
無職でもクレジットカード作成も不動産投資も可能ですが、審査が厳しくなるケースが多いです。

これからFIREされる方については、退職前に済ませるべきことをリストアップして、後悔しないように準備してください。

心理的なデメリット(メンタル面の注意点)

社会との接点が無くなる。FIREブームでも、早期退職は少数派

「今の会社が大嫌いなので辞める」という人でも、これまで何年も勤めていた会社を辞めてしまうというのは少なからず喪失感があるものです。

交友関係が仕事以外に存在しなかった場合などでは、社会との接点が無くなって孤立したように感じてしまう人も多いです。
1日や2日ならともかく、1週間、1ヶ月とか誰とも話をしないのはメンタル的にも厳しいですよね。

心理的なデメリット(注意点)があることを認識した上で、自分の性格なども考慮して準備してください。

地元のサークルやボランティアに参加するとか、新たな人間関係を作る方法は沢山ありますよ。

自由な時間をもてあましてしまう。人生の目標が無くなる。

FIRE後の目標が「ゆっくりしたい」というだけだと、自由な時間をどうして良いか分からず、「暇で、することが無い」と感じてしまう人もいるようです。

そのような場合に、せっかくFIREして自由を手に入れたはずが、人生そのものがつまらなく感じるケースもあるようです。

せっかく自由になったのに「つまらない」とか残念な気がするね。

しっかりとライフプランと人生の目標を持って、長く楽しくFIRE生活を楽しめるように準備してください。

家族とのコミュニケーション

家族がいる方については、単身者の孤独感とは別の課題が想定されます。

FIREを準備する段階で、できるだけ家族全員で話し合って、経済面や将来設計などのライフプランを共有して、同じ方向性、価値観、人生観で生きていくことが必要です。

仮に「ブラック職場で、このままではメンタルが保てない」という場合であれば、家族は退職そのものには反対しないと思います。
しかし、FIREという人生観・価値観を共有できるかは別問題なので、休職・転職などの選択肢も含めて、しっかり家族会議をしてください。

家族全員が生活できるだけの十分な資産があったとしても、全てが上手くいくわけではありません。仕事をしていない家族が平日も在宅していることで、新たな家族間のルールが必要となるケースもあるでしょう。

定年退職でも同様の問題は発生するかもしれませんが、FIREという選択を自分自身がしていることを念頭において、家族には迷惑のかからないように十分なコミュニケーションが必要となります。

FIREのデメリットについて

FIREのデメリットを記述してきましたが、多くの定年退職者が65歳や70歳の時に同様の課題に直面することが考えられます。

FIRE達成後の時間の使い方や人間関係については、ブログやSNSなど他の方の事例も参考にされるのをお勧めします。

FIREにはメリットもデメリットもあります。
失敗だと思ったら計画修正しても、再就職しても全く問題はありません。

DALL-E 3で作成。FIREのメリット・デメリットが視覚的に表現…されてるのかな?
DALL-E 3で作成。FIREのメリット・デメリットが視覚的に表現…されてるのかな?

FIREを実現するための手順とロードマップ

本来ならここからFIREを実現するための手順やロードマップについて解説していく予定でしたが、かなりの長文となってきたので改めて別記事にしたいと思います。

項目だけ箇条書きにしておきます。
・マネーリテラシーを向上させる(節約、入金、運用)
・自分のライフプランを作成する
・目標資産額(必要資金)を定める(「25倍ルール」「4%ルール」で試算)
・定めたマイルールどおりに資産形成(長期投資)を開始する
といった感じになります。

おそらく、FIRE達成者の誰がアドバイスするとしても、大半が同じような手順になるのではないでしょうか。

投資に必勝法はありませんが、再現性が高い方法を改めて紹介します!!

まとめ

長文となりましたが、私の考える「FIREのメリット・デメリット」について説明しました。

人生は1回だけしかありません。
自分の人生なので、正解も無いし、不正解もありません。
しかし、後悔してもやり直すことは出来ません。

現在は多くの方がSNSでライフスタイルを発信されています。
私より何年も先にFIRE生活をスタートさせて、大成功されている人も大勢います。
まずは、色々な人生モデルがあることを知ってください。

皆さんが自分自身の意思でライフプランを選択して、悔いなく最高の人生を選択できることを願っています。

もちろん、私のおすすめはサイドFIREです!!
投資も含めた生活設計については、くれぐれも自己責任でお願いします。

ALL-E 3で作成した、この記事のイメージ。メリット・デメリットを左右で対比。
ALL-E 3で作成した、この記事のイメージ。メリット・デメリットを左右で対比。
FIRE生活:リアルな経験によるメリットとデメリット~会社を辞めれば幸せになれるのか?~

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この記事を書いた人

46歳でサイドFIREして、2024年4月から「ユル配当生活」をしています。
このブログではFIREや配当生活についての考え方、配当金や株主優待などの投資情報、資産状況の推移などを発信しています。
これからFIREを予定されている方、FIREするか迷っている方に少しでも参考になるような情報が発信できれば嬉しいです。
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